endo根管治療のページ

  • TOP
  • 根管治療のページ

勝どき・月島の歯医者「ミモデンタルクリニック」
院長・三本の根管治療のおはなし

永久歯は一度抜けてしまうと二度と再生することはありません。生涯に渡って自分の歯を使って人と話したり食事をとりたいですよね?歯を失う原因で最も多いのは歯周病ですが、その次に多いのが根管治療を必要とする歯なのです。このページでは当院における根管治療についてお話したいと思います。

まず根管治療とは、大きく2つのパターンに分けることができます。

パターン1 虫歯を長い期間放置した結果、「神経を取る」という治療になる場合。

私が神経を取る治療を行うときに重要視する診断とは

私が神経を取る治療を行うときに重要視する診断とは

① 夜になると(特に23時以降)、何もしなくても歯に痛みを感じる
② 冷たい飲食物よりも温かい飲食物を食べたときに痛みを感じる。
③ 物を噛んだ時、歯同士が当たった時、歯を叩いた時などで痛みを感じる。

以上三つの痛みの症状が認められた場合、「歯髄炎」という病気になっている可能性が大きいです。

また、虫歯以外にも「歯髄炎」になってしまうこともあります。
例えば

① 就寝中の歯ぎしりや食いしばりがある。
② 仕事柄、歯に強い力を入れてしまう。
③ 悪習癖の一つとして、上下の歯をカチカチと噛む癖がある。

など、普段から一歯一歯にかかることのないはずの負担が蓄積することで「歯髄炎」を引き起こす原因となります。これらを「咬合性外傷による歯髄炎」と称します。

この嚙み合わせによる歯髄炎の診断は非常に難しく、

 ① レントゲンではわかることが極めて稀で、破折線が認められる可能性は限りなく低い。
 ② 虫歯ではないために、視診(目で見ての診断)ではわからない。

② の場合、

  • 上顎(上の歯)では口蓋隆起が発達しているか
  • 下顎(下の歯)では内側の骨隆起が発達しているか

など歯の骨格的なものを見ての判断も必要となります。

パターン2 処置済みの根管内を通じバイ菌が侵入し感染を拡げて骨を溶かしてしまうほど悪化した場合

最悪の場合は抜歯をしなければいけない場合も

最悪の場合は抜歯をしなければいけない場合も

パターン1と治療の過程は同じになります。ただし、再感染をし悪化をしてしまったこのパターンは「感染根管治療」と称し進行度によっては根管治療を再度行っても治らないケースもあり、抜歯に至るケースもある非常に怖い症状です。

診断病名としては大まかに二つあります。

① 根尖性歯周炎(しせんせいししゅうえん)  
・・・  残せる可能性

② 歯根嚢胞(しこんのうほう)  
・・・  残せる可能性

最初に行う根管治療の成否によってその歯の寿命が決まる
  • 一回目の根管治療  
    ⇒ 5年保存率は80%
  • 二回目の根管治療  
    ⇒ 5年保存率は50%以下
  • 三回目の根管治療  
    ⇒ 5年保存率は20%以下

ただし、日本における保険診療による根管治療では現状限界があるのも事実です。他の歯科医院の先生方も決して悪くさせようと根管治療をしているわけではなく、根管治療は時間がかかってしまうことで歯の寿命を低下させてしまうのです。

勝どき・月島の歯医者「ミモデンタルクリニック」の根管治療コース

 前述を踏まえ、当院では「従来の保険制度による根管治療コース」と「アメリカ式の保険制度を使用しない根管治療コース」の2コースをご用意させて頂いております。

  • 従来の保険制度による根管治療コース

    ① 肉眼による治療

    ② ラバーダムの未使用

    ③ 曲がりにくいステンレス製手用(手で用いる)ファイルで根管内を拡大

    ④ 側方加圧充填で根管内に薬を詰める

    ⑤ 1根管につき1~2回の治療回数且つ、1回あたり15~20分程度の治療時間

  • アメリカ式の保険制度を
    使用しない根管治療コース

    ① マイクロスコープの使用

    ② ラバーダムの使用

    ③ 弾力性の高いニッケルチタン製ファイルを専用機材に装着し機械的に根管内を拡大

    ④ 専用の機械を用い垂直加圧充填で今回内に薬を詰める
    (診断次第でMTAセメントを用いた神経の一部を残す治療をご選択いただけます。)

    ⑤ 1根管につき1~2回の治療回数且つ、1回あたり1時間から1時間半程度の治療時間

根管治療で使う器具について

ラバーダム

ラバーダム

唾液中には800種類以上のばい菌が潜んでいます。そのばい菌が根っこの治療中に唾液を介して歯の歯根内に侵入することで悪化することが分かっております。その為唾液が根管内に侵入するのを防ぐ役目になってくれるのがこのゴム状のラバーダムという道具です。

マイクロスコープ

マイクロスコープ

肉眼では見えない細かな箇所を8~15倍に拡大する顕微鏡で、形状などがより細かく見れるため歯肉根管の亀裂線などを発見することができます。正確な診断と治療を行う上で、マイクロスコープを用いた診療を当院ではおすすめをしています。

ファイル

ファイルファイル

根管内をきれいにする道具です。手で根管治療を行うのが手用ファイルといいます。ステンレス製のものは伸びと曲がりが甘いため曲がった根管には不向きです。それに対しニッケルチタン製のものは柔らかく弾力性があり、曲がった根管には最適です。(約90パーセント以上の根管は湾曲しているといわれています。)またニッケルチタン製ファイルは専用のドリルに装着をして使用します。

根管充填(根管治療の最終段階で薬を詰める処置)
  • 側方加圧充填(ラテラル)

側方加圧充填(ラテラル)

従来の方法でメインポイント+アクセサリーポイント

死腔(根管内の隙間)ができやすく、再感染の可能性が残るため、将来的に抜歯をする可能性もある

  • 垂直加圧充填(バーティカル)

垂直加圧充填(バーティカル)

アメリカ式の手法で根管内に綿密に薬を入れることができる

死腔(根管内の隙間)がほぼ出来ないため、歯の寿命も長くなる

型取り
  • ワックスバイト

ワックスバイト

一定の粘度を均一に出来ないため柔らかな部分と硬い部分があるため緊密な噛み合わせ(隙間のないぴったりとした噛み合わせ)をとることは難しいです。

  • シリコーンバイト

シリコーンバイト

前述のワックスバイトと比べ流動性の高いシリコーンを使用することで、緊密な噛み合わせを取ることができます。

  • ブレートバイト

ブレートバイト

噛み合わせをとるにあたって一番精密で緊密な噛み合わせをとることができます。ただしこのブレートバイトを使用するときはすべての歯牙を治療する・あごの位置が不確定・噛むポジションが一定していないなど重症な方の治療の際です。